スタッフインタビュー
- 製造部
ゼネラルマネージャー小代田 英紀 - 研究開発部
素材開発・基礎研究課長谷 博子 - 研究開発部
基礎研究課
マネージャー河波 伸一 - 営業部
ゼネラルマネージャー那須 泉 - 研究開発部
製品開発課
リーダー加藤 雅也
美しさの品質、クオリティ・ファーストを追求する日々の想い、約束。
Interview 1
研究開発部 製品開発課 リーダー加藤 雅也
開発課のミッションは、お客様からご依頼いただいた商品を、
満足度200%のレベルで開発することです。
それを実現する、つまりお客様が思い描いていらっしゃる
商品のイメージを理解し的確に処方に翻訳するため、
原料に関する最新情報のリサーチを欠かしません。
新しい原料の情報に常にキャッチアップすることは、
「日本初」や「差別化」など、お客様にさらなる付加価値を
ご提供できるチャンスにもなります。
同様に、市場で評判の良い化粧品のリサーチも行い、
人気の理由を成分や原料という面で分析しています。
この結果は、お客様の商品企画にも十分に役立つ情報だと信じております。
また、弊社は研究課を設けており、原料を仕入れるだけでなく、
オリジナル原料を作る技術も有しています。
そのひとつが「ナノ化」です。
これは既存の原料をさらに小さくする技術で、
例えば普通に塗ると肌の上で滞ってしまう原料を
ナノ化することで浸透力がアップします。
このようなオリジナル原料によって、
新しい商品を開発する可能性が大きく広がります。
私たち開発課はコミュニケーションの質にもこだわります。
昨今は、機能性化粧品という言葉もあるように、
化粧品にも効能や即効性に対する期待が高まっています。
従来、お客様からご依頼いただいた商品は、
試作品を通して使用感などをご確認いただくのが一般的でした。
これに加え、使用感だけではわからない効果の部分を
数値や写真などのデータでお伝えするため、様々な計測機器を導入しました。
顔の皮膚画像を解析するカウンセリングシステムの
VISIA Evolutionや皮膚の粘弾性を測定する
Cutometer DUAL MPA580などがその代表例です。
使用感や香り、肌刺激性など、
確かな評価者による客観的検証はもちろん、
これらの測定機器による効果効能の解析を併用することで、
お客様にご納得いただきながら、
お客様と共に確かな化粧品を育て上げたいと願っています。
私たち開発課の辞書には「できない」という言葉はありません。
お客様から頂いたどんな依頼に対しても、挑戦し、追求し、
そして確かな商品、つまり安定性、
安全性を含めたクオリティーを提供し、お客様はもちろん、
消費者のみなさんまで喜んでいただけるような商品作りを目指しております。
Interview 2
営業部 ゼネラルマネージャー那須 泉
お客様と一緒に商品企画を進めていく上で、
私たち営業部商品企画課が一番大切にしている事は「信頼関係の構築」です。
新商品の開発、また既存商品のリニューアルにおいても、
なぜその商品を開発、販売しようと考えたのか、
また、どのようなビジネス展開をお持ちなのか等々、
その販売戦略、目標、背景を共有させて頂き、
商品開発の方向性を決めていくことが私たち商品企画の仕事の出発点となります。
商品の方向性を決めていく上で、市場の質の高い情報をどう選択し、
必要情報としてinputさせ、
処方設計に反映させることができるかが、
その後の商品価値を大きく左右します。
従って、精度の高い情報を収集する為にも、
高いリサーチ能力が求められています。
私たちは他社を含めたヒット商品の分析から、
これから流行する可能性の高い成分まで、
常に広い視野で市場情報を収集し、評価するノウハウを持っています。
その手段を生かすことによって、例えば、
ターゲットカスタマーに響く成分、感触、香り等々の、
精度の高いリサーチが可能となり、
競争力のある顧客満足度の高い商品の提案を可能としています。
更に、私たちが得意とする、新規性のある原料(成分)の提案、
併せて弊社の発酵技術を生かした独自開発原料の提案、
独自製法に基づくリポソーム化製剤技術の応用は、
お客様が求めるオリジナル商品の開発の枠を広げます。
皮膚科学に基づく高機能な成分の開発とデリバリーシステムの開発は、
私たちの強みとしている開発力です。
その持ちうるリソースを十分に活かし、
開発のアイディアを最大化させ、
商品コンセプトを実現する企画を練り上げるのが
私たちの役割であると考えています。
さらに、商品化後の販売のフォローアップも私たちの重要な仕事です。
販売チャネルに合わせた販売ツール作成の協力、
訴求ポイントを明確にした戦術レベルに落とし込める資料の提供
社内・外研修の為の講師の派遣等
販売力強化の為のフォローアップ体制も出来ています。
化粧品の商品サイクルが短くなる中、
また、多様な用途の化粧品が市場化される中で、
他の商品にない付加価値、差別化を図り、
競争力のある商品を作り出していかなければなりません。
その為には、リサーチ力の強化とそのノウハウの蓄積は欠かせず、
その土台の上に弊社独自の開発アイディアを反映させ、
真に「美と健康」に資する機能性と感性の高い化粧品を
お客様と共に市場化する事が企画の使命と考えています。
商品の企画から販売のフォローアップまで、
私たち営業部商品企画課は、お客様の伴走役です。
お客様の要望やお考えにレスポンス良くお応え出来る知識を備え、
体制を整えておりますので、まずは私たちにご相談ください。
Interview 3
製造部 ゼネラルマネージャー小代田 英紀
製造部が最も大事にしていることは、作業標準書に忠実であることです。
作業標準書とは、いわゆる製品の製造手順がかかれた設計図のようなものです。
例えば、原料の配合や量、撹拌時間、さらに冷却時間まで、
作業工程方法が細かく記載されています。
したがって、ここに書かれたこと以外はやってはいけない。
こういった厳格さは、化粧品を製造する時だけではなく、
梱包、発送まで、製造部が担当する全ての仕事において共通しています。
また、私たちが製造している化粧品は、
ユーザーが直接肌に付けるものなので、品質管理や衛生管理にも、
厳格なルールを設けています。品質管理においては、専門部署もありますが、
製造部でも釜(乳化釜)から出す前に、
粘度や香りなどがきちんと品質基準内であることを確認します。
例え納期が短くともこのルールに例外はありません。
また、生産現場での環境衛生の取り組みは全員参加、
朝と昼の始業前の清掃はもちろんの事、
汚染による品質への影響が皆無となるように、
作業者一人一人があらゆる面から常にチェックしています。
特に製品バルクの製造ラインである乳化釜、
充填機等の洗浄(品質)チェックは各々チェックシートに基づき
厳格に行われております。
例えば機器分解後の洗浄度検査も目視による確認と、
洗浄度検査器による確認のダブルチェックを行い、
“何も残っていない状態”が常に維持されよう
細心の注意と管理が計られています。
製造過程や納期においては厳格さを追求していますが、
一方で生産対応に関してはフレキシブルでなければなりません。
例えば容器は2gから2Lまで、袋状のものからボトルまで対応する充填機、
6連式ラインフィラーを備えています。
また機械では対応できない部分は、熟練のスタッフが手作業で行います。
もちろん小ロットかつ短納期にも対応できる
生産管理システムを運用しております。
こうした機械の取り扱いや手作業、
さらに品質管理や衛生管理でしっかりパフォーマンスを発揮できるよう、
作業者への教育訓練も行っております。
誰もが高いレベルの技術を備えておくことで、
お客様に提供できるクオリティを高次元で保つことができると信じています。
製造部にとって品質と納期が全て。
どちらも100点であることが当たり前です。
何千個作った内の例え一つでも100点を下回る製品があってはいけません。
ですから、製造に携わる作業員一人ひとり、
お客様のご期待に応えられるよう「クオリティ ファースト」を念頭に、
品質の向上に挑戦し続けています。
Interview 4
研究開発部 素材開発・基礎研究課長谷 博子
私が担当しております「香り」は、
弊社研究課でも最近立ち上がった研究分野です。
そもそも香りや嗅覚の研究は、
臭覚受容器のメカニズムを明らかにしたアメリカ人の研究者
リンダ・バック氏とリチャード・アクセル氏が2004年に
ノーベル生理学・医学賞を授賞したことをきっかけに盛んになりました。
それまでは、視覚や聴覚のように数値化しにくいことなどから、
あまり研究が進んでいなかったのです。
つまり、私たちが取り組んでいる香りの研究は、
世界的に見てもまだまだ新しい分野であると言えます。
化粧品を選ぶ時、ユーザーはどのように判断するのでしょうか。
デパートやドラッグストアの商品棚の一番手前に置いてあるテスターを
手にとって最初にするのは、キャップを開けて香りを確かめることです。
その香りが気に入らなければ、肌に塗るところまで行きません。
化粧品にとって、香りは第一印象を担う非常に重要なファクターなのです。
しかし、香りについてはまだわからないことが多く、
判断基準の多くは経験や感覚に委ねられています。
弊社には原料に関して膨大な知識を有する開発課のスタッフがおりますが、
例えば香りを持続させるための配合や香り立ちを良くするための加工法など、
香りの成分レベル、つまりサイエンティフィックな裏付けから
開発をサポートするのが私のミッションの一つとなっています。
同時に、お客様のご要望を
営業から開発まで曲解することなく共有するために、
香りを9段階で評価する統一の基準を取り入れるなど、
香りの官能評価も進化させております。
化粧品に限らず、今、市場には香りを売りにした商品が溢れています。
しかし、その香りをかぐとどんな気分になるのか、
どんな効果があるのか、その多くはまだ解明されていません。
香りの研究を進めることで、例えばこのクリームの中に何滴入れたときに、
どれくらい気分が良くなるのかなど、
化粧品にフィードバックできることがたくさん発見できるはずです。
さらに、悪臭から良い香りまで、
音階のようにスクリーニングできるようなデータベースの構築なども、
お客様にとっても非常に有効なツールとなると思います。
まだ新しい研究分野ですが、弊社の新たな挑戦として追求していきます。
ご期待下さい。
Interview 5
研究開発部 基礎研究課 マネージャー河波 伸一
まず、既存の技術ではない新しい技術。
そして、それに基づいた新しい原料を作り出す。この2点が研究課の使命です。
化粧品OEMは、
お客様から「こういう化粧品を作って欲しい」とご依頼いただき、
既存の原料を仕入れて製造するというのが、通常の在り方です。
こういった通常の在り方に加え、弊社は自らデザインし、
それをお客様に提案するというアクションを積極的に行っています。
研究課の存在もそのひとつです。
化粧品OEM会社では、このような部署を有しているのは極めて珍しいでしょう。
例えば、ご依頼いただいた商品を処方するにあたり、
既存の原料だけではご要望に応えきれない場合があります。
何か新しい技術や原料が必要な場面です。
そういった時、私たち研究課の出番となります。
お客様が原料をお持ちの場合も同様です。
その原料と私たちの技術を掛け合わせることで、
お客様のカラー、その商品のカラーにマッチした、
新しいオリジナル原料によるオリジナリティの高い新商品開発などの
可能性も広がります。
まだお客様自身が気付いていない可能性も含めてご提案する。
これができて初めて、オリジナル・デザイン・マニュファクチュア(ODM)と
いうことが言えると思います。
現在取り組んでいる新技術、新原料の研究には3つの柱があります。
ひとつは自然の微生物を使い既存の物質を改良する「発酵」という技術です。
もう一つは適切な場所に適切な有効成分を送り届ける
「DDS(ドラッグ・デリバリー・システム)」という技術。
三本目の柱は、「香り」の研究です。
最後の「香り」に関しては、まだスタートしたばかりですが、
非常に興味深い研究内容となっております。
私たちが取り組んでいる研究の多くは、結果が出るまで時間がかかります。
一方で、お客様のニーズに対し、
スピード感をもってお応えしなければなりません。
このような意味でも、弊社は帝京大学に共同実験室を置くほか、
様々な大学と共同研究をしています。
誰もが欲しいものを実現する。人が夢として描くものを実現する。
それが研究という仕事の本質です。
研究課は知識のバックヤードとして、
自社のオリジナル原料の研究開発の他に、
気軽に共同研究ができるお客様にとっての研究室でありたいと思っています。