弊社独自原料

[セラミド産生リポソーム]=プロセラミド ナノディープモイスト

リポソームとは、生体の細胞膜を構成しているリン脂質の
二分子膜から構成される微細な小胞体です。
この小胞体は親水性の部分と疎水性の部分を持つため、
水溶性や脂溶性の薬物を包含することが出来ます。
したがって、リポソームは生体適合性が高く、
体内では薬物を分解酵素などから保護しながら運搬できるため、
理想的なDDS(Drug Delivery System; 薬物送達システム)
キャリア(輸送体)として注目されてきました。

そこで弊社ではSPMの機能性に着目し、
セラミドの前駆体であるSPMをリポソーム化することで、
より効率的にSPMを皮膚浸透させることができると考えました。
また、このSPMリポソーム=プロセラミドが
化粧品有効成分の有用なキャリアとなると考え、
現在様々な研究を行っています。

  • ▼プロセラミドの電子顕微鏡写真

  • ▼肌への浸潤イメージ

【セラミド産生作用】

1%のプロセラミドを3次元培養ヒト表皮モデル
(LabCyte EPI-MODEL)の角層側に48時間適用した後の
表皮中セラミド2含量を測定したところ、
コントロール(リポソーム非適用)に比べて
有意にセラミド2量が増加しました(**p<0.01 vs. control)。
このことから、プロセラミドは肌の保湿効果と
バリア機能の維持効果を持つと考えられます。
Y. Tokudome et al., J. Liposome Res., 20(1), 49-54. (2010)

▼プロセラミド適用後48時間の培養表皮中セラミド2含量

【細胞賦活作用】

プロセラミドの細胞賦活(EGF【注1】様)効果を評価するため、
3%のプロセラミドを3次元培養ヒト表皮モデル
(LabCyte EPI-MODEL)の角層側に9時間適用した後の
表皮中p-ERK【注2】量を測定したところ、
コントロール(溶媒適用)に比べて有意にp-ERK発現量が
増加しました(*p<0.01 vs. aqueous solvent) 。
このことから、プロセラミドは肌の細胞を
活性化する働きがあると考えられます。 羽田ら、第3回セラミド研究会 学術集会(2010年)
【注1】 EGF:上皮成長因子、表皮角化細胞の成長と増殖の調節に重要な役割を果たす。
【注2】 p-ERK:EGFが細胞の表面にある受容体(くっつく場所)に結合すると
   細胞内で増加するたん白質。EGF様効果の指標の一つとなる。

▼適用後9時間の培養表皮中p-ERK発現量