その他の取り扱い原料

[フルボ酸の物性とその応用]

水溶性の天然高分子有機物であるフルボ酸は、
植物生理活性効果や抗酸化作用、
抗炎症作用などを有することが明らかになりました。
これによりフルボ酸の利用拡大に向けた安定的な供給方法の確立、
そして適切な物性評価の確立が求められていました。
こうした中、2003年に
ディック・ミヤヤマ博士(メキシコ・医学博士)が、
フミン酸を含まないフルボ酸の人工製造に成功しました。

フルボ酸は、適量の酸素を含む土壌環境で腐植する植物に、
何百万個もの有益な微生物が働きかけた結果、
作り出される微量の酸です。
分子量が小さく、自分の分子構造の中にミネラルや元素を
結合する能力を持っています。
その結果、ミネラルや元素は分解され、
フルボ酸複合体の一部として機能します。
通常70種類以上のミネラルや痕跡元素を
フルボ酸自身の分子錯体の一部として含んでいます。
植物は大量のフルボ酸を根から吸収し、
ミネラルや痕跡元素を自身の構造の中に保持し続けます。
これらのフルボ酸複合体は植物の健康にとって
不可欠であることがわかっており、
これは動物や人間にも当てはまります。

フルボ酸の効果として、「キレート作用」
「強力な酸化防止・活性酸素除去作用」「免疫力促進作用」が
認められています。

【キレート作用】

吸収されにくい養分をアミノ酸や
有機酸によって挟み込み、
吸収されやすい形に変えたり、
有害物質を吸収しにくくする作用です。
細胞の平均失調を是正する働きがあります。

【強力な酸化防止・活性酸素除去作用】

フルボ酸のフリーラジカルは状況に応じて
電子供与体や電子受容体として働くため、
フリーラジカルの補足剤や
酸化防止剤として働きます。

【免疫促進作用】

フルボ酸は免疫を促進する作用を有し、
体内のマクロファージやキラーT細胞の
産生活動を促し、増進させます。
このほか、電解、体内酵素システム刺激、
ビタミン・ミネラル・補助栄養素の吸収増加、
抗菌・殺菌、皮膚炎症の治癒、
高血圧の軽減等の効果がみられます。
さらに、フルボ酸は、
放射性核種ともキレート錯体を形成し、
pH3以下で親和性が高く結合します。
放射性物質の持つ毒性を抑制・緩和する機能が
各研究機関によって研究、実証されています。